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ブログという名の茶番劇

これでもかと茶番を繰り広げていきます。雑踏の中の一筋の光とならんことを願っています。

大事なことは、見えないパンツが教えてくれた

その駅発の電車を私は待っていた

 

ドアが開くと乗客が一斉に流れ込み、車内で椅子取りゲームが始まる

 

ラッキーなことにそのゲームに勝利した私は、座席に座り何となしに前方に目をやった

 

すると、なんということでしょう、スカートの短い女子が座っているではないか

 

 

私は緊張し始めた

 

 

いうまでもなく期待したからである

 

 

何を?

 

 

 

 

 

 

 

 

パンツ(白い雪景色)を、である

 

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 (イメージ画像)

 

 

 

 

 

椅子に座った私は、落ち着くでもなく、スマホをいじるでもなく、ただひたすらに願っていた

 

 

素敵な未来を夢見ていた

 

 

 

 

そのとき、視界の右隅におっさんが入ってきた

 

 

ポロシャツに乳首を浮かせ、クリームシチュー色のズボンを履き、小汚いタオルで汗をぬぐうおっさん

 

おっさんという生き物はいつも私に困難となって襲い掛かってくる

 

 

やめろよ、やめろよ、来るなよ、私とスカートを結ぶ直線状の点Pになるなよ

 

神への想いのベクトルの向きが変わった瞬間である

 

 

 

 

 

 

 

神がいたのだろうか、おっさんは私の右斜め前で立ち止まり、つり革に手を伸ばした

 

 

よし!

 

私は心の中でガッツポーズをした

まだいける、まだいける、チャンスは私の手中にある

 

 

 

しかしその刹那、今度は視界の左隅におっさんが入ってきた

 

 

しわしわのワイシャツにだぼだぼのズボン、それらをサスペンダーで固定した、太ったおっさん

 

 

おっさんという生き物はいつも私に困難となって襲い掛かってくる

 

 

やめろよ、やめろよ、来るなよ、私とスカートを結ぶ直線と垂直に交わるなよ

 

神への想いのベクトルの向きを強めた瞬間である

 

 

 

 

 

 

神がいたのだろうか、おっさんは私の左斜め前で立ち止まり、つり革に手を伸ばした

 

 

よし!

 

私は心の中で盛大に手を叩いた

これはいける、これはいける、舞台は整った、役者は揃った

 

 

 

しかしその刹那、右斜め前の乳首浮かせおっさんの背後からおばさんが現れた

 

 

蛍光ペンのような髪色に、どこぞのスーパーの紙袋を抱え、油断だらけのTシャツを着たおばさん

 

 

おばさんという生き物はいつも私の人生に大きな壁として立ちはだかってきた

この壁が現れた時はもう終わりなのだ

あきらめるしかないのである

 

そのおばさんも、やはり大きな壁だった

 

前方女子の左隣、私から見て右に空いていたわずかなスペースを見逃さず、まるで元から自分専用の席であったかのようにこじ開けて座った

普段周りを見てないくせに、こういうときだけ嗅覚が鋭い

 

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 (するどい嗅覚イメージ画像)

そして、おばさんに合わせて女子も右へ、私から見て左へ腰をずらした

 

私の前にはスカート女子はもういない

代わりに、おばさんがいる

なぜおばさんになってしまった

悲しい、そう、とても悲しい

 

悲しみを胸に秘め、おばさんを眺めていた

 

するとそのとき、おばさんが前かがみになった

油断だらけのTシャツを着たおばさんが前かがみになった

 

 

 

 

 

 

 

 

谷間(荒廃した渓谷)が眼前に広がった

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(イメージ画像)

 

 

 

 

なぜなのか

いつから未来は変わったのか

私は白い雪景色が見たかっただけだ、荒廃した渓谷など見とうなかった

いつもそうだ

おばさんが邪魔をするんだ

私の人生はいつもそうだった

私はただ、私はただ、雪景色を、ただひたすらに

 

 

 

 

 

 

 

 

はっ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

そういうことだったのか

私は大事なことに気づいてしまった

 

 

 

私は何か努力をしただろうか!

ただ神に祈りをこめただけではないか!

少しでも可能性を自分のものにしようと何も行動を起こしていないではないか!

手を伸ばしていないではないか!

欲しいものがはっきりしているのに、それに向かって第一歩を踏み出すでもなく、見たい見たいと口にしただけではないか!

 

おっさんのときもそうだ

困難が自分に降り注がないよう願うだけで、避ける努力も乗り越える工夫も何もしていない!

不平不満を口にするだけで何もアクションを起こさない!

 

おばさんのときもそうだ

大きな壁だ、と立ち向かうことも抗うこともせずあきらめていたではないか!

気持ちで負けていたではないか!

 

そんな人間が素敵な景色を見られるとでも?

夢を叶えられるとでも?

 

笑止千万!

 

努力なしに得られるものなど何も無い!

 

 

 

私の人生はいつもそうだった

未来を掴む努力をせず、ただ神に願い

困難を打ち破る意思をもたず、ただ神に願い

壁を乗り越える強さを持たず、ただあきらめる

 

 

まさかこんな場所で現実を突きつけられるとは

 

 

 

 

 

 

パンツは見れなかったけど生きるヒントは見つけた

 

気がする

 

 

 

 

おわり